山田耕作童謡100曲集

31 山百合   川路 柳虹 作詞

 

 山百合 みつけた 谷間の細道 草分けて

   ちょろちょろ水の 岩のかげ

 

 山百合 みつけた お馬車の笛が ぼうと鳴る

   あぶない崕の 下道で

 

 山百合 みつけた 姉さんかぶりの白い顔

   はづかしさうに うつむいた

 

 

耕作100言

 音楽が楽想の象徴的表現であると等しく、詩は詩想の象徴的表現

である。従って文字を借りた詩想のあらはれである詩句といふものは

詩想の一面の象徴化せられたものだといはねばならない。