西条八十 作詞 佐々紅華 作曲

唐人お吉の唄(明烏篇)               

籠で行くのは お吉じゃないか

 下田港の春の雨 

  泣けば 椿の花が散る

 

逢うてゆきたや 鶴松さんに

 幼馴染のあの人に

  忘れられよか 筒井筒

 

沖の黒船 狭霧で見えぬ

 泣けば涙で なお見えぬ

  泣くに泣かれぬ 明烏