すかんぽは 酸すういな 茅花つばなの莖くき あまいな
小雉子こきじ 小雉子を追っかけろ
調練場の 原で とんぼがへって はねろ
耕作百言
詩を詩的に作曲し得るものは、詩の持っている詩想を単なる
詩句以上に深く洞察し得るものでなければならない。
詩人が言葉の約束に縛られて、詩句の中には表現することの
出来なかった詩想、或るひは表現の外にある芸術境に於いてそ
の詩想を抱き合ってゐる楽想を、刳り出して音に盛ったものこ
そ、眞の詩的芸術的歌謡であるといはねばならぬ。