妻を娶らば才長けて みめ麗しく情けある        

友を選らばば書を読みて 六分の侠気四分の熱

 

名も無き旅を行く勿れ 名も無き道を説く勿れ

甲斐なき言葉を嘆くより ひたりてうまき酒に泣け

 

恋の命を尋ぬれば 名を惜しむかな男子故

友の情けを尋ぬれば 義のあるところ火をも踏む

 

嗚呼吾れダンテの奇才無く バイロン ハイネの熱無くも

石を抱きて野にうたう 芭蕉のさびを喜ばず