西条八十 作詞  古賀政男 作曲

秋の七草色増す頃よ 

 役者なりゃこそ旅から旅へ

  雲が流れる今年も暮れる

   風にさやさや花すすき

 

桜三月菖蒲は五月 

 廻る町々知らない町で

  恋もしましたあきらめました

   旅の夜風のうすなさけ

 

時雨降る夜はこおろぎ啼いて

 なぜか淋しい寄席太鼓

  下座の三味さえ心にしみる

   男涙の牡丹刷毛

 

幟はたはた夕雲見れば

 渡るかりがね故郷は遠い

  役者する身と空飛ぶ鳥は

   どこのいずくで果てるやら