38 洗濯媼さん 川路 柳紅 作詞
鵞鳥は がぁ がぁ 桃の花 ひら ひら
温んだ川で ぢゃぶ ぢゃぶ ぢゃぢゃぶ
いーくら洗って
いーくら干しても 未だ日は落ちぬ
ぢゃぶ ぢゃぶ ぢゃぢゃぶ
やっこらさと立って 痛い腰のばし
やっこらさと歩く 隣の媼さん まだ日は落ちぬ
鵞鳥は がぁ がぁ 桃の花 ひら ひら
未だ日は落ちぬ
耕作百言
人は音楽を文明のツマの如きものだ言う。なるほど文明の
栄える所には音楽の匂いも美しく立ち昇る。我々は決して刺身
に於けるツマの価値を知らないではない。
然しながら、音楽は決して文明の付加物ではなく、実に音楽
こそは文明の進路を示す灯火である。