佐藤惣之助 作詞 古賀政男 作曲

何故か忘れぬ人ゆえに           

 涙隠して踊る夜は

  濡れし瞳にすすり泣く 

   リラの花さえ懐かしや

 

わざと気強く振り捨てて 

 無理に注がして飲む酒も

  霧の都の夜は更けて 

   夢も果敢なく散りて行く

 

山の煙を慕いつつ 

 いとし小鳩の声聞けば

  遠き前途にほのぼのと 

   緑うれしや地平線