中山晋平 作曲 西条八十 作詞

1 てんてんてんまり てん手まり   

 てんてん手まりの手がそれて   

 どこからどこまでとんでった    

 垣根を越えて屋根越えて

 おもての通りへとんでったとんでった

2 おもての行列なんじゃいな

 紀州の殿様お国入り

 きんもん先箱供揃い

 お籠の傍には髭やっこ

 毛槍をふりふり やっこらさの やっこらさ

           3 てんてん手まりはてんころり         

 はずんでお籠の屋根のうえ       

 もしもし紀州のお殿様

 あなたのお国の蜜柑山 私に見させて

         くださいな くださいな

4 お籠は行きます東海道

 東海道は松並木

 泊まりとまりで日が暮れて

 一年経っても戻りゃせぬ

 三年経っても 戻りゃせぬ 戻りゃせぬ

        5 てんてん手まりは殿様に         

          抱かれてはるばる旅をして

           紀州は良い国日の光        

             山の蜜柑になったげな

           赤い蜜柑になったげな なったげな