遠足 川路柳虹 作詞
たのしい たのしい 遠足日 おむすび 水筒 運動靴
いさんで 出てゆく 子供たち 軍歌に足ぶみ 合わせつゝ
紅葉の山で おべんとう 松の林で 鬼ごっこ
可愛いい松露や 初茸や 風に揺られる 小鳥網
かへりは汽車で 大はしゃぎ それそれ駆け出す 野も山も
電信柱も赤屋根も みんなうしろに 逃げてゆく
高いお空で 百舌鳥が鳴く それ それ 見えるは 學校だ
萬歳 萬歳 萬々歳 夕日もお山へ おかへりだ
耕作百言
私の稱へ出した「舞踊詩」は音と運動との融合から成る。
即ち音樂のの心であるリズムは、その音と二身に見えて、その實一体である
運動と音樂との協力によって、初めて完全に姿を現す。
舞踊詩に於いては、音を除いた運動、運動を除いた音樂、共に其れ自身とし
ては完全な意味を成さない。勿論、音樂が音樂として、同時に又舞踊が舞踊
として存立し得ないことはないのであるが、舞踊詩といふ一つの融合藝術の
持っている獨特の境地は、その何れを缺いても表現し得ないことになる。