琵琶湖哀歌  奧野椰子夫 作詞 菊地博 作曲

1 遠くかすむは彦根城 波に暮れゆく竹生島

   三井の晩鐘音絶えて なにすすり泣く浜千鳥

2 瀬田の唐橋漕ぎぬけて 夕陽の湖に出で行きし

   雄々しき姿よ今いずこ ああ青春の唄のこえ

3 比良の白雪溶けるとも 風まだ寒き滋賀の沖

   オールそろえてさらばぞと しぶきに消えし若人よ

4 君は湖の子かねてより 覚悟の胸の波まくら

   小松ケ原の紅椿 御霊を守れ湖の上

琵琶湖哀歌は昭和16年頃の歌ですが次の琵琶湖周航の歌

とどちらが前のものかわかりません

琵琶湖周航の歌  小口太郎 作詞 吉田ちあき 作曲

1 われは湖の子放浪さすらいの 旅にしあればしみじみと

   昇る狭霧やさざなみの 滋賀の都よいざさらば

2 松は緑に砂白き雄松が里の乙女子は

   赤い椿の森蔭に はかない恋に泣くとかや

3 波の間に間に漂えば 赤い泊まり火懐かしみ

   行方定めぬ浪枕 今日は今津か長浜か

4 瑠璃の花園珊瑚の宮 古い伝えの竹生島

   仏のみ手に抱かれて 眠れ乙女子安らけく

5 矢の根は深く埋もれて 夏草しげき堀のあと

   古城にひとり佇めば 比良も伊吹も夢のごと

6 西国十番長命寺 汚れの現世遠く去りて

   黄金の波にいざ漕がん 語れ我が友熱き心