山田耕作童謡100曲集
赤いカンナの 花蔭はなかげに
にょっきり出ている 蹠あしのうら
主ぬしは誰たれやら 知らねども
白く 小さな 指ゆび五つ
朝あさ来て午ひる来て 晩ばんに見りゃ
母かあさんによく似た 蹠
ちょいと触さわれば 消きえ失うせて
赤いカンナの 花ばかり
耕作百言
歌曲の作曲は、詩の心を生かし、詩句以外にある詩想を
音で表現する点に於いてはじめて完全な詩と音楽との融合
ができる。