一の谷の戦敗れ
討たれし平家の公達あわれ
暁寒き須磨のあらしに
聴こえしはこれか青葉の笛
更くる夜半よわに門を敲たたき
わが師に託せし言の葉あわれ
今わの際きわまで持ちし箙えびらに
残れるは『花よ 今宵の』歌