山田耕作童謡100曲集

 赤とんぼ  三木 露風  作詞  山田耕作 作曲

 

夕焼け小焼けの赤とんぼ

 負われて見たのはいつの日か 

 

山の畑の桑の実を

 小籠につんだはまぼろしか

 

十五で姐やは嫁にゆき

 お里のたよりもたえはてた

 

夕焼け小焼けの赤とんぼ

 とまってゐるよ竿の先

 

 

耕作百言

 日本音樂は純粋な線の音樂である。旋律の音樂である。

非和聲的な音樂である。かうした單線的な發達は、單一

を基礎とし、又一の下に凡てを治めようとした行政の方針

が知らず識らずの中に音を通して現れた結果と見ることも

出来るであらう。